「もっとゆっくり話してください」はtalk?speak?基本動詞の使い分け方2
前回はseeとwatch等、「見る」「聞く」という動詞の使い分けについてご紹介しました。
今回は、こちらもとても悩みやすい、「話す」「言う」等の英語表現をお伝えします。
"talk"と"speak"に違いはある?"say"と"tell"はどういうときに使ったら良いの?
今回はこれら4つの単語にフォーカスして、それぞれのイメージと例文をご紹介していきます。
違いを理解できたかどうか確認するために、練習問題にも是非チャレンジしてみてください!
■ talk / speak
「話す」という意味を持つ、こちらの2つをまずは見ていきましょう。
「talk」: 会話のやりとりをする(話し相手がいる前提)
「speak」: 話すという行為全般(一方的に話す場面でも使える)
"talk"は、目の前の相手とキャッチボールをするようなイメージです。特にカジュアルなシチュエーションで使われます。
・She was talking to Tom and Mary on Zoom. 彼女はトムとメアリーとズームで話していました。
・Are you talking about the current project? 今のプロジェクトについて話をしていますか?
・I talked to my co-workers over some beer after work. 仕事後に同僚とビールを飲みながら話しました。
・I’m looking forward to talking to you again soon! またすぐお話しできることを楽しみにしています!
一方"speak"は、会話に限らず『話す』場面全般で使われます。"talk"と比べて、フォーマルなシチュエーションやシリアスなシチュエーションに使うこともできます。
・May I speak to Mr. Smith, please? スミスさんとお話しできますか?
・Excuse me, but could you speak more slowly? すみませんが、もっとゆっくり話して頂けますか?
・She is good at speaking in front of a lot of people. 彼女は大勢の前で話すことが得意です。
・We need to speak to the manager about the problem. 私たちはその問題についてマネージャーと話す必要があります。
また、"speak"は『言語を話す』という意味でも使われます。
・Do you speak Japanese? 日本語を話しますか?
・Peter can speak several languages. ピーターは複数の言語を話すことができます。
■ say / tell
似たような表現として、これらの必須単語についても、理解を深めていきましょう。
「say」: 言葉を発するという意味で広く使われる、人以外が主語になることもある
「tell」: 相手の知らない情報を伝える、『教える』と訳すこともある
“say”は伝える相手の有無に関わらず、言葉や情報を発するという意味で使われます。人だけでなく、掲示物や天気予報等が主語になることもあります。
・Would you say that again? もう一度言って頂けますか?
・She didn’t say anything and just left. 彼女は何も言わずにいなくなってしまいました。
・This notice says they are closed until Friday. この貼り紙に金曜までお休みと書いてあります。
・The weather forecast said it’s going to rain this weekend. 天気予報では今週末雨がふると言っていました。
一方の“tell”は、指示や伝言、道案内等、相手に何かの情報を渡すときに使われます。tellの後には”you” “me”等、伝える相手が続きます。
・I’ll tell you the schedule later. 後でスケジュールをお伝えします。
・Could you tell me how to get to the museum? 美術館への行き方を教えて頂けますか?
・I was not able to tell him the truth. 彼に真実を伝えることができませんでした。
・She told me to send the report by tomorrow. 彼女は明日までにレポートを送るよう私に言いました。
【練習問題】
カッコ( )の中に適切な単語を入れて文を完成させましょう。(答えは最後にあります!)
1,I ( ) Germany a little. ドイツ語を少しだけ話せます。
2,It was nice ( ) to you. お話しできて良かったです。
3,Would you ( ) me your address? あなたの住所を教えて頂けますか?
4,He was trying to ( ) something. 彼は何か言おうとしていた。
5,I ( ) to my mother on the phone last night. 昨日の夜母と電話で話をしました。
6,How do you ( ) “Thank you.” in Spanish? スペイン語で「ありがとう」は何と言うのですか?
7,Our manager ( ) us to attend the meeting. マネージャーはそのミーティングに参加するよう私たちに言いました。
8,Could you ( ) a little louder? I can’t hear you well. もう少し大きい声で話して頂けますか?よく聞こえません。
いかがでしたか?それぞれの単語のもつイメージをつかんで頂けたら嬉しいです。
今後英文を見たり聞いたりするときに、どんな場面で使われているのか、是非意識を向けてみてください。
楽しみながら少しずつ、理解を深めていきましょう。
また、例文の中にくり返し出てきた「前置詞」や「to不定詞」といった英文法の基本は、『【英会話習得への第一歩】実践の場で使える英語の基礎知識ー中学英語おさらい講座ー』で解説しています。
基礎の定着にはくり返し学習が大切。この機会にあわせて確認してみてください!
【練習問題答え】
1,speak 2,talking 3,tell 4,say 5,talked 6,say 7,told 8,speak
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